弁護士の交渉現場ではどんな会話をしている?(残業代請求編)

こんにちは!不忍(しのばず)です!

今回は残業代請求中に弁護士同士がどのような会話をしているのかをみていきたいと思います。

実際には私もみたことはありません。

基本的に弁護士に依頼した後は、企業の弁護士と直接交渉するので、依頼人である私は結果しか聞いていませんでした。

そんな中、どうしても気になったので交渉内容をできるだけ詳細に、リアル感のある感じで(笑)と、お願いして教えてもらったのが今回紹介する内容です。

それでは早速、弁護士は交渉の席でどんな会話をしているのか見てみましょう。

交渉はこちらが和解金額を提示し、会社側が社内で検討したのちに回答するところから始まります。※詳しい流れは残業代請求体験記(フロー編)をご覧ください。

残業代請求体験記(フロー編)

それでは、アクション!🎥


 

会社:労災に関する損害賠償の書面を検討させていただいた。 残業代も含めた一括解決をこちらから提案し、その案をそちらから出していただいたにも関わらず申し訳ないが、これだけの金額になってしまうのであれば、会社はとても負担できないので、労災申請を維持してもらい、進めてもらうことでお願いしたい。

弁護士:こちらも労災が下りる可能性は高いと思っており、変に低い金額であれば和解のメリットは全然ありませんので、これくらい又はこれに近い金額をお支払いいただけないのでしたら、難しいですね。

会社:そうですね。ですので、労災の件は労基署に委ねることにします。 では、もともとのとおり残業代について和解ができないかという議論に絞らせていただきたいと思います。 不忍さん側から、約〇〇万円の残業代が請求されておりますが、会社としては管理監督者に該当するという見解をもっておりますし、労基署もそのように一応判断しているものと認識しています。 とはいえ、双方弁護士も入っていることもありますので、会社としては一定解決金を支払いたいと思っております。 端的に金額としては、半分の金額、ですので大雑把に〇〇万円くらいということでいかがでしょうか。

弁護士:管理監督者該当性については、私は該当する余地はないという自信を強く持っております。労基署の判断は明らかに誤っております。 ですので、訴訟になってもこちらが有利に進めていく自信を持ってはおりますので、その程度の金額では不忍さんを説得できません。 遅延損害金も含めた請求金額の9割をお願いしたいと思っています

会社:9割ですか。それは・・・(苦笑)。さすがに会社の中でも早期解決のための解決金として承諾を得る必要がありますし、遅延損害金も含めた9割という金額はほぼ全額に近いですので、難しいです。

弁護士:うーん。では、8割はいかがでしょうか。これは不忍さんから了解を取っている数字ではありませんが、遅延損害金を含んだ金額の8割であれば、水準からして、不忍さんに納得してもらえる可能性はあると思います。ただ、これより低い金額というのは、検討できません。

会社:8割ですか・・。かなりの水準ですので、今直ぐに判断できませんが、持ち帰って検討させてください。大丈夫であれば、来週までにはお返事させてもらいます。

弁護士:お願いします。ちなみに、清算条項については、残業代についてのみ付けさせていただきます。 労災に関しては認められた場合には、後日会社に請求する可能性もありますので、清算条項を付けられませんがよろしいですか。

会社:それは仕方ないですから、それで結構です。会社からも1点要望がありますが、仮に和解がまとまる場合、金額を支払う名目としては、「未払い賃金」とかではなく、「退職金」という名目でもよろしいでしょうか。

弁護士:源泉徴収もその方が少なくなりますし、不忍さんにとってデメリットはないと思いますので、おそらく不忍さんから異論はないかと思います。金額の話がついたら相談してみます。

 


はいカット!🎬

思ったよりも淡々としているというのが印象ではないでしょうか?

いくつかポイントがありましたので整理してみましょう。

  • こちらが弁護士を立てたことで会社側は譲歩の姿勢を示す。
  • ただし金額は少なく抑えたい。
  • そのため、おそらくダメ元で半額という金額を提示している。
  • 弁護士は最低ラインを8割と設定しこれ以上は譲歩できないと意思を示す。
  • 会社側は裁判にはしたくないのでギリギリのラインでの交渉を図る。
  • 合意に至った場合、労災の件で縛りを受けないように釘を刺す。
  • 会社は支払うことはみとめるが、残業代の未払いは印象が悪いので、退職金扱いにしたいとの意思を示す。

こんな感じですね。

特に労災申請をしている時の清算条項に、労災については後日請求しないと書かれてしまうと、休業損害を後日請求できなくなってしまうので注意が必要です

もちろん弁護士もプロなので、そこを見落とすことはないとは思いますが、合意書の確認を最終的に本人に確認依頼が来るので、そこで気になる点がないかはっきりさせておきましょう。

さて、今回は現場からお送りしましたが、いかがでしたでしょうか?

今後も、このようなここでしか聞けない体験談をもとに発信していきますので、お楽しみに!

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