ブラック企業で働いていると、心身ともに疲弊してしまいます。パワハラやセクハラ、過重労働など、人としての尊厳を無視されるような環境に耐えられる人は少ないでしょう。そんなブラック企業から脱出したいと思っても、退職の意思を伝えると、上司から引き止められることが多いです。脅しや泣き落とし、口約束など、さまざまな手口で退職を阻止されてしまいます。しかし、あなたは自分の人生を自分で決める権利があります。退職を希望するのはあなたの自由です。ブラック企業でよくある退職引き止めのセリフとその対処法を紹介します。
- 他では通用しない
- 周りに迷惑をかけるのか
- 無責任だ
- 不満はなんだ解決してやる
- 裏切り者
大きく分けるとこんな感じですかね。
今回の記事では実際に言われた言葉を紹介しますが、他にもブラック企業にありがちな言葉はたくさんありますので紹介しておきます。いずれも無視して大丈夫な言葉ですので言われても聞き流しておきましょう。
- 代わりの人を連れて来い
- 損害賠償請求するぞ!
- 有給休暇は取らせない
- 給料は払わない
- 退職届は受け取らない
- 退職させない
これらの言葉を実行する権限は企業にありません。あくまで労働者側に主導権があります。ただの苦し紛れの言葉なので気にしなくてOKです。
もし企業が何かしらの行動をしてきたら、労働基準監督署に訴えましょう。労働基準監督署から企業に指導がいきます。
退職届を受理されなかった場合も、退職の意思を表明した日が明確であれば2週間後にそのままいなくなっても大丈夫です。
その場合離職票の回収などがポイントになると思いますが、依頼しても送付してもらえない場合は労働基準監督署に状況を説明して指導してもらいましょう。
基本的に退職の意思を表明した時点で労働者側の意思表明とした事実となりますので、会社側が何を言おうが意味はありません。
嫌がらせをされた場合は労働基準監督署に訴えればいいのでお金をかけずに解決できるでしょう。
目次
他では通用しない
そもそも日本だけでどれだけの職場があるのか知っていますか?
日本には360万もの企業がある。
2016年時点で359万だそうです(中小企業庁調べ)。
個人事業も含めての数値なので全てが転職先とまではいかないにしても、全てを知ることは現実的に不可能です。ひどい時には、転職すらしたことがない人がこの言葉を言うこともよくあります。
こう言われたらこう返してあげましょう。
「あなたは他の企業全てを知っているのですか?自分が世界の中心だと思うな」
全ての企業でどんな人物・スキル・能力を求めているのかなんてわかるはずがないのです。ただの苦し紛れの言葉に過ぎません。すでに転職先が決まっている人は、あなたの能力がその会社で評価されたから内定をもらえているのですから無視して構いません。
気にする必要はありませんね。
周りに迷惑をかけるのか
言われたことがある人は多い言葉ではないでしょうか。良心に訴えかける言葉ですが無視して構いません。
人が抜けてもいい組織づくりをするのは経営者の責任
1人抜けたくらいでは綻びが生じないような組織づくりをするのが経営者の役目です。
責任転嫁も甚だしい言葉ですね。労働者には職場を選ぶ権利があります。
選びたい職場作りができなかった会社の責任です。気にすることはないでしょう。
「君のような優秀な社員に抜けられると倒産してしまう」などと、自尊心をくすぐる言葉を投げかけてくるブラック企業もあります。しかし、社員が1人抜けただけで倒産するような会社に未来はないでしょう。さっさと退職したほうが賢明です。
もっとも後任には責任はないので、引き継ぎはちゃんとやりましょう。
無責任だ
先程とも重なる部分がありますが、そもそも人が抜けることも想像できないような組織なんて怖くて居続けるなんてできないでしょう。
責任は会社側にある
「後任者の不在を持ち出す」 「後任がいないので辞められると困る」、「後任者が見つかるまで待ってくれ」といったセリフがこのパターンに該当します。しかし後任者を見つけるのは会社側の役目であり、退職者には関係がありません。後任者不在は転職を思いとどまる理由にはならないと、しっかり認識しておきましょう。
自分たちのことは棚に上げて、こちらの良心につけ込んだ言葉を使ってきます。
自分の感じたことや、なぜ退職したいのかという考えを忘れず、くれぐれもその場の空気や言葉に惑わされないようにしましょう。
どうしても退職できないなら、退職代行という手もあります。
やめるという決断をした自分の考えを信じましょう。
不満はなんだ解決してやる
おそらくこの言葉を言う人はある程度の権限を持っている方かもしれません。しかしこの言葉を信じられなかったからこそ、辞めるという決断をしたのです。
口先だけの言葉にまどわされてはいけない
「給与改善・待遇改善の意思を示す」 甘い言葉を見せるのも、ブラック企業の引き止め工作によくある例です。「給料を上乗せするから辞めないでくれ」、「もっと良いポジションに昇格させるよ」といった言葉で、考え直すよう説得してきます。こうした誘いは口先だけの可能性が高いので、退職を取り下げてはいけません。
給与など、手続きによって変えられるものならそれも良いのでしょうが、日本企業の場合は急激な昇給など見込めません。
基本的に企業は個人のリスクを分散する代わりに、利益も組織内で分配する仕組みになっています。そのため、個人だけ特別に大幅に昇給させるなんてことはできません。
権限なんてすぐに与えることはできません。
組織の空気を変えることなんて尚更不可能です。これまで積み上げた企業の文化なのですから。
ここではないと感じたあなたの考えを信じましょう。
裏切り者
これは典型的な良心に訴えかける言葉ではないでしょうか。
中身のない罵倒は無視してOK
この言葉自体に意味はありません。相手の動揺を誘うだけの言葉です。
「お前のような奴は転職先でも成功しない」、「逃げ出すなんて最低だ」といった具合です。当然ながらそうした言葉を真剣に受け止める必要も、耳を貸す必要もありません。適当に受け流して、退職の準備に取り組みましょう。
ただの単なる売り言葉に買い言葉です。
そもそも職業選択の自由があるのですから、裏切りも何もありません。
気にするだけ無駄なので、ここは相手の語彙力の無さを感じるだけにして無視しておきましょう。
まとめ
以上は実際に私が言われた言葉ではありますが、同じような方もいるのではないでしょうか。
どうしても辞めさせてもらえない場合は、退職代行を使ってみるのもいいでしょう。
何よりも優先すべきは、自分の身を守り、その環境から離れることです。
退職してからだと仕事を選ぶのが難しいのでは?
と考える方も多いと思いますが、そんなことはありません。
実際私は2回転職しており、どちらとも転職活動を始めるまで3ヶ月以上の期間が空いていますが、どちらも活動を始めて2ヶ月以内に決まっています。
その際に転職エージェントを利用していたというのも大きいと思うので、何人かのエージェントと連絡を取れるようにしておいたほうがスムーズにしておいたほうが良いと思います。
また離職期間中に新しく技術を見つけたい方や、副業のスキルを身につけたい方は次の記事をご覧ください。
いかがでしたでしょうか。
ブラック企業はいろんな言葉を使って引き留めようとしてきます。
人の善意や罪悪感につけ込むことで辞めづらい空気を作り出しているのです。
しかしそんなことは気にする必要はありません。
最悪なのは、私のように最後まで頑張り続け自分を壊してしまうことですから。
みなさんは自分のやりたいことや人生のことを前向きに考えて過ごすことができることを願っています。
以上、この記事がみなさんのお役に立ったのなら幸いです。
それでは