仕事において必要な覚悟とは?会社を去る決断が必要な場合もある

突然ですが、仕事で成果を出すためにはどんな覚悟が必要でしょうか?あなたは会社を去る覚悟がありますか?

今回は「覚悟」についてお話ししたいと思います。

命をかけることと死ぬということは全然違うことだ。君が本当に民のことを考えるのなら死んではならない。

聖騎士ランスロット

『タクティクスオウガ』より

私の好きなセリフですが、元ネタはわかる人だけがわかればいいとして。

上記のセリフを会社でのクビと、民を「会社」と言い換えてみましょう。

「クビ」をかけることと実際にクビになることは全然違うことだ。君が本当に「会社」のことを考えるのなら辞めてはならない。

どうですか?

会社でも重要な人物のような感じがしてきますよね。

ところが実際そうなのです。

長く会社で勤めようと考えている人よりも、いつでもクビになってもいいと考えている人の方が大きな成果が出せるのです。

覚悟とは

覚悟とは何でしょうか?

一般的には、自分の目的や信念に従って行動することと言えます。覚悟があれば、困難や障害にも負けません。逆に、覚悟がなければ、流されやすくなります。

覚悟の主体はどこにおくべきでしょうか?

それは自分自身です。会社や上司や同僚に依存しないで、自分の判断や責任で仕事をすることです。会社や仕事は変わりやすいものですが、自分自身は変わりません。自分自身を大切にしてください。

覚悟が必要な時はいつでしょうか?

それは、会社や仕事に対して不満や不安がある時です。その時に、自分のキャリアや人生を見直して、本当にやりたいことや目指すべきことを決めることです。そのためには、会社を去る覚悟も必要です。

覚悟を見抜くのは大変なこと

会社にとっては皮肉なことですが、面接で「会社が大好きです!御社しかありません!」よりも、「キャリアの1つとして考えています。良いと感じれば残るかもしれません」の方が成果を出す人間が多いのです。

あなたが人事の方ならどちらを採用しますか?

多分前者だと思います。

後者は高飛車な感じがして鼻につきます。

話を戻すと、いつでもクビになっても良いという覚悟を持つことがどうして仕事の成果につながるのでしょうか?

それはリスクを取れる社員とリスクの取れない社員とでわかれるからです。

リスクを取る社員

  • 仕事に対して積極的である
  • 改善点をどんどん提案する
  • 自分で改善していく
  • 新しいことを取り入れる
  • 失敗を恐れない
  • 不満もドンドンいう

難しいのが、不満もドンドン言うところですね。

しかも痛いところをついてくるので、反論もしづらいのです。

いまの仕事は選択肢のひとつ

【 彼らにとって今いる会社とは、キャリアの1つでしかありませんので、成果に見合わない給与だったり待遇だったりすると、もっと条件の良い場所へと移動するだけです。】

キャリアを作るためには実績が必要です。今までと同じことをしているだけでは実績にはなりません。だからリスクをとって新しいことを取り入れ、試し、失敗することを怖れません。

最終的に成果につながれば良いと考えているからこそ、自分から主体的に動くことができるのです。

リスクを取れない社員

  • 仕事に対して消極的である
  • 改善点があっても自分に仕事がくるのが嫌なのでみないふりをする
  • 誰かが問題解決するのを待っている
  • 責任を分散させるために大勢を巻き込む
  • やり方が変わると失敗する可能性があるから取り入れない
  • 誰かがやってくれるなら仕方なくそれに乗っかる。失敗したら「失敗すると思った」と言う
  • 不満ドンドンいう

まとめるとこんな感じでしょうか。

いまの仕事以外の選択肢がない

組織内で生きていくことを決めると、組織のルールこそ絶対ということになります。つまり、組織の枠に収まることこそが自分の評価を高めることを知っているので、リスクをとって何かをしようとすることはありません。

安全な状況を見極め、危険が自分の身に降りかからないように防衛線を張ります。念のため多くの人を巻き込み、責任を分散しようとする。指示された以外のことはしない。などなど…。

会社が求めるのは圧倒的に「リスクを取る社員」なのですが、自分への愛か、会社への愛か、愛ゆえに苦しまねばならぬのです…。

「働かないおじさん」はなぜ生まれるのか?

働かないおじさんとは

働かないおじさん」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

いわゆる年功序列の企業にあって、高い給与をもらっているのに成果を出さないし、仕事そのものをしない。

そんな社員をバカにする意味合いで使われるのがこの「働かないおじさん」です。

働かないおじさんは当然リスクを取れない社員に分類されます。

なぜなら何もしないからです。

ですが彼らも新入社員の時はやる気に満ち溢れていたのです。

朱に交われば赤くなる

しかし、何年も同じ場所にいながら周りの空気に違和感を感じ続けると言うのは難しいことです。

いつしか違和感は「普通」に変わっていきます。

無意識のうちに「普通」でいることに居心地の良さを感じ始めます。

のらりくらりと負担を受け流し、無理せずにいれば出世していくことができるのですから、組織内で生きていくことという点においては賢い生き方と言えるでしょう。

ですが彼らは忘れているのです。組織のそもそもの目的は社会で戦っていく集団であるということを。

彼らの目は社内に向いているため気づきませんが、社外の多くの人たちから見られる立場にいるということに。

そしていつしか危機が訪れた時、戦うことを避けてきた彼らは戦うことができません。訓練をしていないのに急に戦場に、それも激戦地に赴かなければならないのです。

それが積もり積もって組織が弱体化した結果が「組織の不祥事」として表に出ます。

不祥事を起こした組織のその後の対応で、戦う組織かどうかがわかります。戦うことを避けてきた組織は何度も不祥事を繰り返すでしょう。戦う準備のできていない組織は、なすすべなく慌てふためくしかありません。

それが現在大企業で次々起きている不祥事の正体なのです。

君のやり方は「ふつう」とは違うよ

この言葉を言われた時は衝撃的でした。

言葉を発したのはもう定年というゴールが見えている立場のある方でしたが、耳を疑いました。

とある年配社員とのやりとり


不忍「ふつうってなんですか?」

上司「今までのやり方と違うってこと!」

不忍「以前とは状況が変わってますよね?このやり方の方がスムーズですし、実際に成果も出ています」

上司「やり方を変えたら現場が

混乱するだろう!」

不忍「それはすでに説明済みです。当時は良かったかもしれませんが、今までのやり方が必ずしも正しいわけでは無いでしょう?

上司「納得できないと言ってるんだ!」

不忍「では以前のままが良いという理由を納得できるように説明していただけますか?当然今のやり方と比較してどこが優れているのかを示していただけると解釈してよろしいんですね?」

上司「……………………………………」


最後は売り言葉に買い言葉になりましたが、現実にこういうやりとりがありました。

すでにこのやり取りをする頃にはどういう組織で上司がどういう方なのかは分かっていたつもりでしたが、実際耳にすると残念な気分になりました。

結局その方は定年退職し、その後監査役として会社に留まることになりました。本人のキャリアとしては大成功なのだと思います。最後まで企業に留まることができるのですから。

まとめ

結局私はその会社を辞め、転職することになりますが、その判断自体は正解だったと思います。

転職活動自体は苦労することはありませんでしたし、実績を高く評価してくれる企業は数多くありました。

結果的に私は企業選びに失敗してうつ病を発症することになるわけですが…。

そんな私の失敗談に興味のある方は下記記事をご覧ください。

今もこうやって過去の出来事をネタにしてしぶとく生きています。

覚悟を持って仕事をするというのは勇気がいることです。

必要以上に変化を恐れる必要はない

ですが私の感じたことは、多くの人は必要以上に変化を恐れていると思います。

日本企業の場合は失敗したところでまずクビにはなりませんし、昇給や昇格なんてたかだか年間で数千円程度の差です。

私は大幅な残業代削減を成功させましたが、その結果が昇給数千円ですので大赤字でした。

もっとも、もうその時には転職することを決めていたので、「ああ、やっぱりな」程度の感想でしかありませんでしたが。

冗談はさておき、1番のリスクは企業に全てを委ねることが、どんなに頑張っても数千円しかもらえないことを意味するということです。

同じ組織では個人の給与は上がりにくい

組織では個人の給与は上がりにくい

※ここで企業の給与が上がりにくい理由を説明します。なお、歩合制や成果報酬型の企業の場合は除きます。

企業の利益は従業員が生み出した売上からマネジメント費用を除いた金額が利益として残ります。

各部署ごとに役割があり、責任を分散させると同時にリスクも分散しています。

つまり出した利益はみんなで分配し、リスクはみんなで負担するというのが組織の役割なのです。そのため、どれだけ売り上げを上げようが、どれだけコスト削減をしようが、逆にどれだけ取引先を失い売り上げを下げようが、コスト負担を増やそうが、みんなで分散するから個人の給与が安定して保障されるのです。

そのため、成果はどれだけ出しても全員に分配されるため、成果を大きく出した人の手元には少ししか回って来ませんし、損失を大きく出したとしても全員でリスクを分散するため、給与が大きく下がることがありません。

これは組織の良し悪しですので、成果を求める人には合わないですし、安定を求める人にとっては良い環境です。

いずれも個人の価値観によるところが大きいので、職場選びについてはこの事実を意識すると良いでしょう。

なお、給与水準は仕事ができるできないの要素よりも、大きい金額を扱う「業界」や伸びている企業が高くなる傾向があります。同じ能力の人間でも業界の違いだけで、年収で数百万円も違うなんてことは珍しくありません。

そのため転職を考えている方で給与を上げたい方は、「業界」と「勢い」をよく見ておくことが年収アップの鍵となりますので参考にしてみてください。

≫ どこがいい!?ブラック企業を避けろ!転職エージェントまとめ(体験談あり)

転職エージェントの選び方【2024年版】おすすめ10社と特徴

その考え方なら確かにリスクを取らずに、エネルギーを使わず、のらりくらりする方が賢い選択と言えるでしょう。

そうしてリスクを取らない人間が生きていくために謎の伝統が生まれます。この伝統に染まっていくと抜け出せなくなる危険性があります。

気づいたらなりたくないと思っていた大人になっていた

私の友人はこんなことを言っていました。

自分がなりたくないと思った大人に自分はなっている。でももう変えられない。

という言葉が印象に残っています。

それも1つの生き方だと言えます。

しかし同時にとてつもなく危険な考え方です。

  • 会社に何かあっても会社はあなたを守ってくれません。
  • あなたに何かあっても会社はあなたを守ってくれません。
  • 最後に自分を守れるのは自分自身だけなのです。

そのことを肝に銘じておかなければなりません。

そしてこの考え方こそ

覚悟

だと私は思います。

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