こんにちは。今回は日本人の平均年収についてお話ししたいと思います。
あなたは自分の年収が全体の中でどれくらいなのか気になりませんか?
国税庁が発表した「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は443万円でした(男性 545 万円、女性 302 万円)。
でも、この数字だけではあまり意味がありませんよね。
そこで今回は、業種・職種・学歴別に見た日本人の給与実態をデータで示してみました。
さらに、自分の年収を上げる方法もご紹介します。
目次
日本人の平均年収と中央値
まずはこの表をご覧ください。
参照資料|令和3年国民生活基礎調査、家計の金融行動に関する世論調査
表のデータを見ると所得の平均値と中央値で大きな差があります。平均値と中央値は、いずれもここ30年間は一瞬上がった時期はあったものの、下落していることがわかります。
一方貯蓄額は単身世帯、2世帯ともに中央値はほぼ変わらないですが、世帯の貯蓄額は上下を繰り返しながらも上昇していることがわかります。平均値と中央値には開きがありますが、この違いはなんなのでしょうか?
平均値と中央値は統計学でよく使われる指標です。平均値は全てのデータを足して割った値であり、中央値はデータを小さい順に並べた時に真ん中に来る値です。例えば、「Aさん:300万円」「Bさん:400万円」「Cさん:500万円」「Dさん:600万円」「Eさん:700万円」 の5人がいた場合、平均値 = (300 + 400 + 500 + 600 + 700) / 5 = 500万円
平均値と中央値は同じになることもありますが、データに極端な値がある場合は異なることが多いです。例えば、「Aさん:300万円」「Bさん:400万円」「Cさん:500万円」「Dさん:600万円」「Eさん:1億円」 の5人がいた場合、
- 平均値 = (300 + 400 + 500 + 600 + 1億) / 5 = 2,360万円
- 中央値 = (300,400,500,600,1億) の真ん中 = 500万円
このように、平均値は極端な値に引っ張られやすく、中央値はそうではありません。そのため、平均年収だけでなく、中央年収も見ることで、より正確な給与水準を把握することができます
業界別に見る生涯年収ランキング
では、日本の業界別生涯年収ランキングを見てみましょう。以下の表は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに作成したものです。生涯年収とは、22歳から60歳までの間に稼ぐ総額のことであり、平均的な昇給率やボーナス率を考慮しています。
業界 | 生涯年収 |
---|---|
鉱業 | 2億8千万 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 2億3千万 |
情報通信業 | 2億1千万 |
製造業 | 2億 |
建設業 | 1億9千万 |
卸売・小売業 | 1億7千万 |
学術研究・専門・技術サービス業 | 1億7千万 |
医療・福祉 | 1億6千万 |
不動産業 | 1億6千万 |
運輸・郵便業 | 1億6千万 |
宿泊・飲食サービス業 | 1億5千万 |
教育・学習支援業 | 1億4千万 |
金融・保険業 | 1億4千万 |
芸術・スポーツ・娯楽関連業 | 1億3千万 |
生活関連サービス・娯楽業 | 1億2千万 |
農林水産業 | 1億2千万 |
この表からわかるように、鉱業や電気・ガス・熱供給・水道業などのインフラ関連の業界は高年収であり、宿泊・飲食サービス業や生活関連サービス・娯楽業などのサービス関連の業界は低年収です。また、製造業や情報通信業などの技術力が求められる業界も高年収です。
職種別年収ランキング50!
令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省、平均給与|国税庁などの公開されているデータをもとに、おおよそのランキングを作成してみました。以下がその一覧です。
順位 | 職種 | 平均年収 |
---|---|---|
1 | 医師 | 1,470万円 |
2 | 航空機操縦士(パイロット) | 1,108万円 |
3 | その他の経営・金融・保険専門職業従事者 | 1,100万円 |
4 | 大学教授(高専含む) | 1,072万円 |
5 | 弁護士・司法書士・行政書士等法律関係専門職業従事者 | 1,000万円 |
6 | 税理士・公認会計士等会計関係専門職業従事者 | 900万円 |
7 | 化学工業技術者・研究員等化学関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約890万円 |
8 | 機械工業技術者・研究員等機械関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約880万円 |
9 | 電気工業技術者・研究員等電気関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約870万円 |
10 | 金融保険・不動産業従事者 | 約869万円 |
11 | 電気・ガス・熱供給・水道業従事者 | 約807万円 |
12 | 大学教員(教授以外) | 約800万円 |
13 | 製薬会社の営業職 | 約780万円 |
14 | 建築工業技術者・研究員等建築関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約770万円 |
15 | 医療機器メーカーの営業職 | 約760万円 |
16 | ITエンジニア(大卒以上) | 約750万円 |
17 | 電子部品メーカーの営業職 | 約740万円 |
18 | 自動車メーカーの営業職 | 約730万円 |
19 | その他の専門職業従事者 | 約720万円 |
20 | その他の経営・金融・保険専門職業従事者 | 約710万円 |
21 | 医療機器メーカーの技術職 | 約700万円 |
22 | 電子部品メーカーの技術職 | 約690万円 |
23 | 情報通信業従事者 | 約689万円 |
24 | 自動車メーカーの技術職 | 約680万円 |
25 | 大学教員(助教授) | 約670万円 |
26 | 化学工業技術者・研究員等化学関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約660万円 |
27 | 情報通信業従事者(大卒以上) | 約650万円 |
28 | 食品メーカーの営業職 | 約640万円 |
29 | 食品メーカーの技術職 | 約630万円 |
30 | その他のサービス業従事者(大卒以上) | 約620万円 |
31 | 医療・福祉関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約610万円 |
32 | 電気機器メーカーの技術職 | 約600万円 |
33 | 大学教員(講師) | 約590万円 |
34 | 機械メーカーの技術職 | 約580万円 |
35 | 建築・土木関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約570万円 |
36 | 化学工業従事者(大卒以上) | 約560万円 |
37 | 飲食店・宿泊業従事者(大卒以上) | 約550万円 |
38 | 教育関係専門職業従事者(大卒以上) | 約540万円 |
39 | 製造業従事者(大卒以上) | 約530万円 |
40 | その他の専門職業従事者 (大卒以上) | 約520万円 |
41 | その他のサービス業従事者(大卒以上) | 約510万円 |
42 | 情報通信関係技術者及び研究員等科学技術者(大卒以上) | 約500万円 |
43 | 製造業従事者(高卒以下) | 約490万円 |
44 | 建築・土木関係技術者及び研究員等科学技術者(高卒以下) | 約480万円 |
45 | 医療・福祉関係技術者及び研究員等科学技術者(高卒以下) | 約470万円 |
46 | 教育関係専門職業従事者(高卒以下) | 約460万円 |
47 | 飲食店・宿泊業従事者(高卒以下) | 約450万円 |
48 | 化学工業従事者(高卒以下) | 約440万円 |
49 | 農林水産・鉱業従事者(大卒以上) | 約430万円 |
50 | その他の専門職業従事者 (高卒以下) | 約420万円 |
上位に位置するのは医師やパイロット・弁護士や会計士などの専門職が並びます。会社員では生涯年収でも上位だったインフラ関係の業界が高い年収の傾向があります。選んだ職種や企業によって給料は大きく変わってくるので注意が必要です。
低年収業界から高年収業界へ転職する方法
では、低年収の業界から高年収の業界へ転職するにはどうすればいいでしょうか?ここでは、新卒や転職時期、スキルアップなどのポイントを解説します。
新卒で就職する場合は、高年収の可能性がある業界を選ぶことが重要です。もちろん、自分の興味や適性も考慮する必要がありますが、将来的に給料が上がりにくいというリスクも把握しておきましょう。
また、大学や専門学校などで専門的な知識や技能を身につけることも有利です。例えば、情報通信業ではプログラミングやネットワークなどのITスキルが必要ですし 、製造業では機械工学や電気工学などの工学系の知識が必要です。
転職する場合は、タイミングも重要です。一般的には、20代後半から30代前半までが最適な時期と言われています 。これは、若すぎても経験不足で採用されにくいし、年齢がいきすぎていてもコストパフォーマンスで不利になるからです。もちろん個人差はありますが、一定以上働いた後、自分の強みや目標を明確にして、市場価値を高めることが大切です。
転職する際には自分の持っているスキルをアピールすることが必要です。特に、高年収の可能性がある技術力が求められる業界では、その分野に関する資格や実績を持っていることが望ましいです。
例えば情報通信業では、プログラミング言語やフレームワークなどのスキルを証明するために,ITパスポートや基本情報技術者などの資格を取得したり、ポートフォリオやGitHubなどで自分の作品を公開したりすることが有効です。
製造業では、機械工学や電気工学などの知識を証明するために、技術士や電気主任技術者などの資格を取得したり、特許や論文などで自分の研究成果を発表したりすることが有効です。
事務職なら簿記などの資格はもちろん、汎用性の高いスキルのため、実務経験をもとに業種を変えて転職活動をするのがいいでしょう。
高年収の業界や企業に必要な資格や知識を取得する方法は、最も確実な方法です。例えば、公認会計士や弁護士 などの国家資格や、ITエンジニアなどの技術系資格などは、高年収の求人に直結します。
また、英語力やビジネススキルなどの基礎的な知識も重要です。 ただし、この方法では、資格や知識を取得するために時間と労力がかかります。また、資格や知識だけではなく、実務経験も求められる場合があります。
自分のスキルや経験を高く評価される業界や企業を探す方法は、最も手っ取り早い方法です。例えば、営業やマーケティングなどの汎用性の高いスキルを持っている場合、それらを活かせる業界や企業は多くあります。
また、特定の分野に強みを持っている場合、その分野に関連する業界や企業であれば、高い評価を得られる可能性があります。
ただし、この方法では、自分のスキルや経験が本当に市場価値があるかどうかを正しく判断する必要があります。また、自分の希望と合うような条件の求人が見つかるとは限りません。
低年収から高年収へ転職するメリット
- 経済的な安定や豊かさを得られる
- 自分の価値や能力を高められる
- キャリアアップやスキルアップの機会が増える
- ワークライフバランスや働きがいを向上させられる
経済的な安定や豊かさを得られるメリットは、言うまでもありません。高年収になれば、生活費や貯蓄、投資などに余裕ができます。また、自分や家族の夢や目標を実現しやすくなります。
自分の価値や能力を高められるメリットは、自信や満足感につながります。高年収の業界や企業では、競争力の高い人材が求められます。そのため、自分のスキルや経験を常に磨く必要があります。それは大変ですが、同時に自分の成長を感じられることでもあります。
キャリアアップやスキルアップの機会が増えるメリットは、将来性に影響します。高年収の業界や企業では、多様な仕事やプロジェクトに関わることができます。そのため、新しい知識や技術を身につけたり、異なる立場や視点から物事を考えたりすることができます。それは自分のキャリアパスを広げることになります。
ワークライフバランスや働きがいを向上させられるメリットは、幸福度に関係します。高年収だけではなく、働く環境も重要です。高年収の業界高年収の業界や企業では、働く環境も良い場合が多いです。例えば、福利厚生や社内制度が充実していたり、社員の意見や提案が尊重されたり、チームワークやコミュニケーションが活発だったりします。そのため、仕事に対するモチベーションや達成感を高められます。また、仕事以外の時間も充実させられます。例えば、趣味や旅行などに費やしたり、家族や友人との関係を深めたりします。そのため、人生に対する満足度を高められます。
まとめ
この記事では日本の業界別生涯年収ランキングと、低年収から高年収へ転職する方法について解説しました。生涯年収は、自分の将来設計に大きく影響する要素です。自分が働きたい業界や職種に合わせて適切な時期と方法で転職活動を行うことで、より高い給与水準を目指すことができます。
転職サイトや転職エージェントをうまく活用して選択肢を増やしておきましょう。
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